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TOP > マガジン > 食材 > 炭水化物の摂取量目安とは?ダイエット中の1日の目安とおすすめの食べ物

炭水化物を減らせば痩せるといった話を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

今や定番となりつつある炭水化物ダイエットは、その手軽さから挑戦する人も多い人気のダイエット方法です。

実際に、炭水化物を控えるだけで体重が落ちるケースはあります。

ユーザー

ユーザー

どこまで減らせばいいの?ご飯は食べちゃダメなの?

続けたら体に悪影響はない?

しかし一方で、上記のような不安や疑問を抱えている方も多いはず。

そこで今回は、炭水化物ダイエットの正しいやり方1日の摂取量の目安、効果的に続けるコツについて詳しく解説していきます。

炭水化物の上手な摂取方法を知ることで、無理なく健康的にダイエットを成功させましょう。

炭水化物ダイエットとは?

炭水化物ダイエットとは、食事に含まれる炭水化物の摂取量を制限し、主にタンパク質や脂肪を多く摂取する食事法です。

なぜ炭水化物を制限することで痩せるのかというと、炭水化物は体の主なエネルギー源であり、摂りすぎると脂肪として蓄積されやすいから。

炭水化物ダイエットの特徴
  • 炭水化物を多く含む食品(ご飯、パン、麺類、砂糖など)を控える。
  • 代わりに、肉、魚、卵、ナッツ類、野菜など、低炭水化物かつ高タンパク質・高脂肪の食品を中心に摂取する。
  • 体内で脂肪を燃やす「ケトーシス」という状態にすることを目的とすることもある。

特に現代の食生活では、ご飯、パン、麺類といった炭水化物を無意識に多く摂ってしまいがちです。

そのため、炭水化物を減らすことでエネルギーの過剰摂取を防ぎ、ダイエットにつなげるという考え方が広まっています。

ここでは、炭水化物ダイエットの代表的な方法である糖質オフダイエットについて、詳しく解説していきます。

糖質オフダイエットとは

糖質オフダイエットとは、炭水化物の中でも特に糖質の摂取量を抑えるダイエット方法です。

編集部

編集部

糖質は炭水化物の一部で、主に糖分を含む食品に多く含まれます。

糖質は摂取後すぐにエネルギー源として使われますが、使い切れなかった分は脂肪として体に蓄積されやすくなります

つまり糖質を控えることで、体はエネルギー源として脂肪を使おうとし、結果として脂肪燃焼が促されやすくなるのです。

糖質オフダイエットは、炭水化物の中でも特に糖質の摂取量を意識的にコントロールする点が特徴です。

とはいえ、糖質オフといっても完全にゼロにするわけではありません。

ご飯、パン、砂糖などを控えめにしながら、野菜やたんぱく質を中心とした食事に切り替えるのが基本です。

たとえば、以下のような工夫が一般的です。

  • 主食を白米から玄米やオートミールに変える
  • 甘いお菓子やジュースを控える
  • 高たんぱく・低糖質の食品を選ぶ

ただし、過度に糖質を制限しすぎると疲れやすくなったり集中力が低下したりすることもあるため、バランスを意識することが大切です。

炭水化物とは

炭水化物とは

炭水化物は、私たちの体の主要なエネルギー源です。
糖質と食物繊維から成る日々の活動に欠かせない栄養素で、健康的な体をつくるうえで非常に重要な役割を担っています。

炭水化物=太るものというイメージを持っている方も少なくありませんが、実際は、体にとって必要不可欠なエネルギー源

適切に摂取することで、代謝の維持や脳の働きをしっかりと支えてくれるのです。

正しく理解して上手に取り入れることができれば、ダイエットにも無理なく活かすことができるでしょう。

炭水化物が体にとってどのような役割を果たしているのかを理解することが、ダイエット中における適切な摂取量を決めるための第一歩となります。

炭水化物の働きと役割

炭水化物の主な働きは、体にとって重要なエネルギー源になることです。

ご飯やパンなどの主食を食べると、炭水化物は体内でブドウ糖に分解され、筋肉や脳を動かすための燃料として使われます。

特に脳は、ブドウ糖をほぼ唯一のエネルギー源としているため、不足すると集中力が続かなかったり、イライラや疲れを感じやすくなったりすることも。

さらに、炭水化物はグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられ、いざという時の活動エネルギーとして活躍します

また、炭水化物には食物繊維も含まれており、腸内環境を整えたり、血糖値の急上昇を抑えたりする働きもあるのです。

そのため、ダイエット中であっても炭水化物を極端に減らすのではなく、必要な量をバランスよく摂ることが大切になってきます。

炭水化物の働きと役割
  • 日常生活に必要な即効性のエネルギーを提供
  • 腸内環境を整え、便通を改善
  • 筋肉を維持し、運動パフォーマンスを向上
  • タンパク質の過剰分解を防止

炭水化物と糖質の違い

炭水化物と糖質はよく混同されがちですが、両者は異なる概念です。

結論から言うと、炭水化物には、エネルギー源となる「糖質」と消化されない「食物繊維」が含まれています

糖質は炭水化物の一部であり、エネルギー源としてすばやく吸収される性質を持っています。

その反面、血糖値を急激に上げやすく、余った分は脂肪として蓄積されやすいという特徴も。

一方で、食物繊維は消化吸収されずに腸まで届き、便通を促したり腸内環境を整えたりする働きがあります。

糖質制限ダイエットでは、この糖質だけを減らし、食物繊維は積極的に摂るというスタイルが一般的です

そのため、ダイエットをする際には、炭水化物を全部減らすのではなく、糖質を控え、食物繊維は摂るという工夫がポイントになります。

炭水化物の摂取量目安とは?取りすぎはどのくらい?

炭水化物の摂取量目安とは

ここでは、炭水化物の1日の適切な摂取量や、摂りすぎた場合に起こりうるリスクについて解説します。

炭水化物は体に必要な栄養素ですが、摂りすぎると太る原因になることもあるため注意が必要です。

正しい摂取量を知っておくことで、ダイエット中でも無理なく糖質をコントロールしやすくなるでしょう。

炭水化物の摂取量目安

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、成人の炭水化物摂取量は総エネルギーの50~65%が適正とされています

例えば、1日2,000kcalを消費する成人女性の場合、炭水化物の摂取量はおよそ230~300gが理想です。
なお、活動量の多い人では270〜350gが目安となることもあります。

ただしこれは健康維持のための基準なので、ダイエット中はこの量よりもやや少なく設定するのが一般的。

中でも、無理なく続けやすいとされるのがロカボ(緩やかな糖質制限)という考え方です。

ロカボでは、一食あたりの糖質を20〜40g程度、1日合計で70〜130g以内に抑えることを推奨しており、体への負担を少なくしながら糖質を調整できるのが特徴です。

なお、この炭水化物量には、ご飯やパンなどの主食だけでなく野菜や果物に含まれる糖質も含まれるため、全体の食事バランスを意識することが大切です。

ダイエット中は、炭水化物の摂取量を通常の20~30%減することが目安とされています。

炭水化物を取りすぎるとどうなる?

炭水化物は私たちにとって必要な栄養素ですが、過剰に摂るとさまざまな悪影響が出ることがあります。

ここでは、糖質と食物繊維に分けて、摂りすぎによる具体的なリスクを紹介していきます。

糖質の過剰摂取による影響

糖質を過剰に摂取すると、次のような影響が出ることがあります。

糖質の過剰摂取による影響
  • 血糖値が急上昇し、インスリンの分泌が活発になることで脂肪を溜め込みやすくなる
  • エネルギーとして使い切れなかった糖が体脂肪として蓄積され、肥満の原因につながる
  • 血糖値の乱高下により、「眠気・集中力の低下・イライラ」などの不調が起こりやすくなる
  • 長期的には糖尿病や動脈硬化といった生活習慣病のリスクが高まることもある

特に精製された白米や白パン、砂糖が多いお菓子やジュースなどは、急激に血糖値を上げやすいため注意が必要です。

食物繊維の過剰摂取による影響

「食物繊維は体にいいからたくさん摂ろう」と思う人もいるかもしれませんが、摂りすぎには注意が必要です。

食物繊維を過剰摂取すると、次のようなリスクが考えられます。

食物繊維の過剰摂取による影響
  • 食べすぎると消化不良を起こし、下痢や腹痛の原因になることがある
  • 水分と一緒に摂らないと、逆に便秘を引き起こす場合がある
  • 一部のビタミンやミネラルの吸収を妨げる可能性がある

特に、サプリメントなどで一度に大量に摂取してしまうと、かえって体調を崩してしまうケースもあります。

そのため、1日あたり20〜25g程度を目安に、食事からバランスよく摂ることが大切です。

炭水化物を取りすぎている状態とは

炭水化物を「取りすぎているかどうか」を判断するには、日々の体調や食事バランスを観察することが大切です。

たとえば、次のような状態に心当たりがある場合は、炭水化物を摂りすぎている可能性があります。

炭水化物を取りすぎている状態
  • ご飯、パン、麺類が中心の食生活で、野菜やたんぱく質が不足している
  • 間食に甘いお菓子やジュースを頻繁に摂っている
  • 食後に眠気やだるさを感じることが多い
  • 体重が徐々に増えてきた、または体脂肪率が高くなっている

こうした症状が頻繁に出る場合は、炭水化物の摂取量を見直す必要があるかもしれません。

ただし、炭水化物を控えるときに気をつけたいのが、極端にゼロにしようとしないことです。

まずは今の摂取量を把握して少しずつ減らしていくことから始めるのが、無理のないアプローチだといえるでしょう。

【炭水化物ダイエット】女性の1日の摂取量目安について

女性の1日の炭水化物の摂取量目安

ここでは、特に女性に向けて、ダイエット中に適切とされる炭水化物の1日摂取量について解説します。

「炭水化物は控えたいけど、どこまで減らせばいいの?」という疑問を持つ人は多いはず。

摂りすぎれば太る原因になりますが、不足すれば体調を崩してしまう可能性もあるため、バランスがとても大切です。

適切な量を摂取することで、リバウンドを防ぎ、健康的に体重を管理することができます。

ダイエット中の炭水化物は1日200gが基準?何グラムが目安なのか

一般的に、ダイエット中は通常の炭水化物摂取量から20~30%を減らすことが推奨されています

1日あたりの炭水化物摂取量の目安は160~200g程度となりますが、急激な摂取制限は避け、徐々に量を減らしていくことが重要です

これは、以下の要因を考慮しつつ、自分なりの調整を行うことが必要です。

  • 年齢と体格
  • 日常の活動量
  • 運動習慣の有無
  • 基礎代謝の個人差

また、ロカボ(緩やかな糖質制限)という考え方では、1日あたり70〜130g程度に抑える方法が広く取り入れられています。

たとえば、このような風に工夫する方もいます。

  • 運動をあまりしない日:100〜150g前後に抑える
  • 体力を使う日やトレーニング後:150〜180g程度までOK
  • 停滞期対策として:一時的に200g程度まで増やす日をつくる

このように、自分の体調やライフスタイルに合わせて炭水化物量を柔軟に調整することが、リバウンドを防ぎながら長くダイエットを続ける秘訣です。

ご飯は1日何グラムを目安とすればいいの?

ご飯(白米)には、1杯(約150g)あたり約55gの炭水化物が含まれています。

ダイエット中は、1日2膳程度(約300g)を目安とし、それ以外の炭水化物源とのバランスを取ることが効果的です。

これをもとに、1日のご飯の摂取量を目安として考えると、以下のような工夫ができます。

  • 朝・昼・夜すべてにご飯を食べる場合:各100gずつで計300g(糖質約110g)
  • ご飯の量を調整したい場合:朝・昼だけにして、夜は抜くまたは少量にする
  • 主食の一部をオートミールや玄米などに置き換えるのもおすすめ

たとえば1日150gの炭水化物を目標にする場合は、ご飯から摂る量を100g程度に抑えるのが理想的です。

ご飯を完全に抜くのではなく量を工夫することが、ストレスなくダイエットを続けるコツだといえるでしょう。

炭水化物が含まれている食品・食べ物とは

炭水化物が含まれている食品・食べ物

ここでは、炭水化物が多く含まれている代表的な食品と、その炭水化物量について紹介します。

ダイエット中に炭水化物をコントロールするには、何にどれくらい含まれているのかを把握しておくことがとても大切です。

特に「野菜・果物・間食」に含まれる炭水化物は、無意識に摂りすぎてしまうこともあるため注意が必要です。

以下に、よく食べられる食品の炭水化物量をまとめました。

  • 主食系
食品名炭水化物量(100gあたり)
白米約37g
玄米約35g
雑穀米約36g
食パン約49g
全粒粉パン約40g
そば約26g
うどん約21g
パスタ約25g
  • 野菜・果物
食品名炭水化物量(100gあたり)
じゃがいも約18g
さつまいも約20g
りんご約14g
バナナ約23g
  • お菓子・その他
食品名炭水化物量(100gあたり)
チョコレート約61g
オートミール約12g

これらからもわかるように、主食や果物だけでなく、野菜や間食として食べるお菓子にも炭水化物はしっかり含まれています。

ヘルシーだと思って食べている食品でも、意外と糖質量が多いことがあるため油断できません。

あらかじめ食品ごとの炭水化物量を把握しておくことで、食べすぎを防ぎながら効率的にダイエットができるでしょう。

炭水化物を摂取する際のポイント

炭水化物を摂取する際のポイント

炭水化物は体に必要不可欠なエネルギー源ですが、ダイエット中はどのように摂るかがとても大切です。

摂取量だけでなく、質やタイミングにも気を配ることで、無理なく体重を落とすことができるでしょう。

炭水化物を摂取する際のポイント
  • 食事の順序:野菜を先に食べることで、血糖値の急上昇を防ぐことができます
  • 朝~昼に多めに摂取:活動量の多い時間帯に多めに摂取することで、エネルギーを効率的に消費できます
  • 全粒粉製品を選ぶ:白米や白パンよりも玄米や全粒粉パンを選び、食物繊維の摂取を増やすことを心がけましょう

この他にも、食物繊維が豊富な食品を組み合わせるなどの工夫をし、急激な制限は避け、徐々に調整しつつダイエットを行うことが重要です。

炭水化物は不足させないことが重要!ダイエットによる過剰な糖質制限に注意

炭水化物は不足させないことが重要

ダイエット中に炭水化物を極端に制限することは、体に負担をかける可能性があります。

炭水化物が不足すると、体はエネルギーをたんぱく質から作り出そうとし、筋肉量の減少や基礎代謝の低下を引き起こしてしまうのです。

また、集中力や記憶力が低下し、疲労感が強くなることもあります。

過剰な糖質制限が引き起こす症状
  • 疲労感や倦怠感の増加
  • 集中力の低下や頭痛
  • 筋力の低下
  • 基礎代謝の低下
  • 女性の場合は生理不順
  • イライラや不眠などの精神的不調
  • 体重のリバウンド

糖質は、脳にとってほぼ唯一のエネルギー源であり、さらには筋肉や肝臓にもグリコーゲンとして蓄えられます。

この糖質が不足すると、代謝が落ちて脂肪が燃えにくくなるという悪循環に陥ってしまうのです。

「糖質を抜けばすぐに痩せる」といった短期的な効果ばかりを求めるのではなく、無理なく続けられる栄養バランスを意識することが、結果的にダイエット成功の近道になるといえます。

炭水化物への理解を深め、焦らず健康的なダイエットを継続していきましょう。

まとめ

今回は、ダイエット中の炭水化物摂取量の目安や、上手な摂取方法について解説しました。

太る原因と思われがち炭水化物は、決して敵ではありません。
健康的な体を維持するために欠かせない栄養素です。

極端に制限するのではなく「摂取量・質・タイミング」を意識することで、健康的にダイエットをすることができるでしょう。

ご飯やパンの量を少し調整したり、低GI食品に置き換えるだけでも、ダイエットの成果はしっかり変わってきます。

ぜひ今回の内容を参考にしながら、自分に合った炭水化物ダイエットを無理なく続けてみてください。