夏の定番メニューであるそうめんは、さっぱりとした食感で食べやすく、低カロリーなイメージがあります。
しかし、実際のカロリーや糖質量はどうなのでしょうか。
実際には他の麺類と比べて特別カロリーが低いこともなく、食べ過ぎると太る可能性があります。
この記事では、そうめんの栄養価やダイエット中の効果的な食べ方について、詳しく解説するのでぜひチェックしてみてください。
目次
そうめんはダイエットに向いている?
そうめんは一見するとヘルシーな印象がありますが、実際にはカロリーや糖質が意外と多く含まれています。
ダイエットの観点から、そうめんの特徴を詳しく見ていきましょう。
そうめんのカロリーと糖質量
そうめん100gあたりのカロリーと糖質量は、以下の通りです。
栄養素 | 含有量(100gあたり) |
---|---|
カロリー | 333kcal |
糖質 | 65.1g |
たんぱく質 | 8.7g |
脂質 | 0.7g |
食物繊維 | 1.2g |
栄養価を見ると、そうめんは予想以上にカロリーと糖質を多く含んでいることが分かります。
また、1食あたりの摂取目安である炭水化物量(50〜60g)と比較しても、そうめん100gで1日分の推奨量を超えてしまうことになります。
他の麺類との比較
他の麺類と、そうめんのカロリー・糖質を比較してみましょう。
麺類 | カロリー(100gあたり) | 糖質(100gあたり) |
---|---|---|
そうめん | 333kcal | 65.1g |
うどん | 333kcal | 69.9g |
そば | 344kcal | 65.9g |
スパゲティ | 347kcal | 66.9g |
中華麺 | 367kcal | 71.2g |
麺類の中ではわずかにカロリーが低めですが、決して低カロリー食品とは言えません。
糖質量は他の麺類と同程度含まれているため、食べ過ぎには注意が必要です。
編集部
糖質制限(1日120〜130g以下)を実施している方は、1食でかなりの糖質を摂取してしまうことを覚えておきましょう。
茹でる前と後のカロリーや糖質量の変化
茹でることで見かけの重量は約3倍になり、100gあたりのカロリーは減少したように見えます。
しかし、これは水分量が増えただけで、実際の総カロリーは変わりません。
状態 | カロリー(100gあたり) | 糖質(100gあたり) |
---|---|---|
乾麺100g | 333kcal | 65.1g |
茹で上がり100g | 110kcal | 21.7g |
例えば、乾麺100gを茹でて300gになった場合、総カロリーは333kcalのままです。
そうめんの栄養素と健康への影響
そうめんには、意外な健康効果をもたらす栄養素が含まれています。
その特徴と効果について、詳しく見ていきましょう。
そうめんに含まれる栄養素
そうめんに含まれる主な栄養素は、以下の通りです。
栄養素 | 主な役割 |
---|---|
炭水化物 | 活動エネルギー源 |
ビタミンB群 | 代謝促進(B1、B2、B6) |
食物繊維 | 腸内環境改善 |
カリウム | むくみ予防 |
鉄分 | 貧血予防 |
マグネシウム | 筋肉や神経機能の維持 |
そうめんには、さまざまな栄養素が含まれていますが、これらを効果的に活用するためには適切な摂取量と組み合わせが重要です。
特に炭水化物は主要なエネルギー源となりますが、食物繊維は比較的少なめです。
1日に必要な食物繊維量(18〜20g)から見ると、そうめん100gでは必要量の約6%しか摂取できないことになります。
編集部
そのため野菜や肉類などを、バランスよく組み合わせることが大切です。
またビタミンB群やミネラル類は、他の食材と組み合わせることで、より効率的に体内で働きます。
炭水化物とエネルギーの補給
そうめんの主成分である炭水化物は、体の重要なエネルギー源です。
- 運動前後のエネルギー補給
- 暑い夏場の栄養補給
- 食欲不振時の軽い食事
- 胃腸の調子が悪い時の回復食
ただし、精製された小麦粉から作られているため、血糖値の急上昇を招きやすい特徴があります。
抗酸化作用を持つセレン
セレンは、体内の抗酸化作用を持つ重要なミネラルです。
具体的には、以下のような効果があります。
- 活性酸素の除去
- 免疫機能の向上
- 甲状腺ホルモンの産生補助
- 細胞の老化防止
そうめん100gあたりのセレン含有量は約5.8μgで、1日の推奨量(成人で25〜35μg)の約20%を摂取できます。
貧血予防に役立つモリブデン
モリブデンは鉄分の吸収を助け、貧血予防に効果的なミネラルです。
そうめん100gあたり約30μgのモリブデンを含んでおり、これは1日の推奨量(成人で20-25μg)を充分に満たします。
より効果的にモリブデンを取り入れるにはた、以下のような食材との組み合わせがおすすめです。
- 小松菜(鉄分が豊富)
- ひじきなどの海藻類(ミネラルが豊富)
- レバー(鉄分とビタミンB群が豊富)
- 大豆製品(良質なたんぱく質と鉄分を含む)
ダイエット中のそうめんの食べ方と注意点
ダイエット中でもそうめんを楽しむために、効果的な食べ方と注意点について詳しく解説します。
適切な摂取方法を知ることで、そうめんをより効果的に取り入れることができます。
太りにくいそうめんの食べ方のポイント
そうめんは、食べ方次第でダイエットの味方にもなります。
体重管理をしながらそうめんを楽しむために、以下の基本的なポイントを押さえておきましょう。
- 1食の適量は2束(100g)まで
- 昼食での摂取を心がける
- 野菜やたんぱく質を組み合わせる
- つけだれは控えめにする(めんつゆは原液で15-20ml程度)
- 完食までの時間は最低15分を目安に
このポイントを意識することで、そうめんの糖質過多を防ぎながら、必要な栄養素をバランスよく摂取できます。
野菜を多めに取り入れることで食物繊維も補給でき、満腹感も得られやすいです。
編集部
めんつゆの量を調整することで、塩分の摂り過ぎを防げます。
夜に食べるのは避ける
夜間は代謝が低下するため、糖質の多いそうめんの消化・吸収が遅くなります。
以下の時間帯には、食べないようにした方が良いでしょう。
- 就寝3時間前以降
- 21時以降
- 夜勤明けの朝食代わり
どうしても夜にそうめんを食べたい場合は、通常の食事量の2/3程度(1.5束程度)に抑えましょう。
低糖質・糖質オフのそうめんを活用する
最近では、様々な低糖質タイプのそうめんが販売されています。
そうめんの代わりに | 糖質量の割合 |
---|---|
こんにゃく麺 | 糖質量 1/10 程度 |
大豆粉使用 | 糖質量 1/3 程度 |
食物繊維強化型 | 糖質量 1/2 程度 |
小麦たんぱく質主体 | 糖質量 40% カット |
これらの商品を利用することで、糖質制限中でもそうめんを楽しむことができます。
ただし、以下の点に注意が必要です。
- 通常品より価格が高め
- 食感が従来品と異なる
- 茹で時間が商品により大きく異なる
- 保存方法に注意が必要
栄養バランスを考慮した食事を心がける
そうめんの栄養バランスを整えるための、具体的な組み合わせ例を紹介します。
- 卵(茹で卵1個:約80kcal)
- 鶏むね肉(50g:約85kcal)
- 豆腐(1/3丁:約60kcal)
- まぐろ刺身(50g:約110kcal)
- トマト(1個:約20kcal)
- きゅうり(1本:約14kcal)
- わかめ(10g:約3kcal)
- モロヘイヤ(50g:約16kcal)
- もやし(1袋:約16kcal)
- オクラ(5本:約15kcal)
- 青ネギ(10g:約3kcal)
- めかぶ(50g:約12kcal)
これらの食材を組み合わせることで、1食あたりの総カロリーを400-500kcal程度に抑えながら、必要な栄養素をバランスよく摂取することができます。
ダイエット向きのそうめんアレンジレシピ
ダイエット中でも満足感があり、栄養バランスの良いそうめんレシピを紹介します。
薬味をプラスして栄養素を補う
薬味を活用することで、少ないカロリー追加で満足感とうま味を増すことができます。
基本の薬味そうめんレシピ(1人前)
- そうめん:1束(50g)
- 青ネギ(小口切り):10g
- 生姜(みじん切り):5g
- 大葉(千切り):2枚
- ミョウガ(千切り):1個
- 白ごま:小さじ1
- めんつゆ:20ml(2倍濃縮)
- そうめんを袋の表示通りに茹で、しっかりと水気を切る
- 青ネギは小口切り、生姜はみじん切り、大葉とミョウガは千切りにする
- めんつゆを水で2倍に薄め、氷を加えて冷やす
- 器にそうめんを盛り、準備した薬味をのせる
- 冷やしためんつゆをかけ、最後に白ごまを振りかける
薬味は少量でも風味や香りが強く、満足感を高めることができます。
特に生姜には体を温める作用があり、代謝アップが期待できます。
また香りの強い薬味を使用することで、少ない調味料でも十分な味わいが得られ、塩分も控えめに抑えることができます。
温かい「にゅうめん」で満腹感をアップ
温かいそうめんをゆっくり食べることで、満腹感を得やすいのが特徴です。
基本のにゅうめんレシピ(1人前)
- そうめん:1束(50g)
- 鶏ささみ:1本(30g)
- 小松菜:2株
- しいたけ:2個
- みつば:適量
- 生姜:1かけ
- だし昆布:5cm
- かつお節:5g
- だし昆布とかつお節でだし汁を取る(500ml)
- ささみを茹でて細かくほぐす
- 小松菜は3cm長さに切り、しいたけは薄切りにする
- だし汁を温め、具材を加えて火を通す
- そうめんを表示時間より30秒短めに茹でる
- 器に茹でたそうめんを入れ、温かいだし汁と具材を注ぐ
- 最後にみつばと刻み生姜を添える
卵やツナを加えたサラダそうめんで栄養バランスを強化
サラダ感覚で楽しめるそうめんは、野菜をたっぷり使えるため、食物繊維の摂取量を増やすことができます。
ヘルシーサラダそうめんレシピ(2人分)
- そうめん:2束(100g)
- ツナ(水煮):1缶
- 茹で卵:2個
- きゅうり:1本
- トマト:1個
- レタス:2枚
- もやし:1/2袋
- コーン:大さじ2
- そうめんは表示時間より1分短めに茹で、氷水でしっかり締める
- きゅうりは細切り、トマトはくし切り、レタスは手でちぎる
- もやしは軽く茹でて冷やしておく
- 茹で卵は4等分に切る
- ドレッシングの材料を全てよく混ぜ合わせる
- 器にそうめんを盛り、周りに野菜を彩りよく配置する
- 真ん中にツナと茹で卵を置き、コーンを散らす
- 食べる直前にドレッシングをかける
このレシピは1人前約350kcalながら、たんぱく質20g、食物繊維4gが摂取でき、ダイエット中の食事として理想的な栄養バランスとなっています。
また、見た目も華やかで食欲をそそり、満足感の高いメニューです。
以下の材料を混ぜ合わせるだけで簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。
- 醤油:大さじ1
- ごま油:小さじ1
- 酢:大さじ1
- おろし生姜:小さじ1/2
まとめ
そうめんは決して低カロリー食品ではありませんが、適切な摂取方法を知ることで、ダイエット中でも楽しむことができます。
この記事のポイントは、以下の通りです。
- 1食分の適量は2束(100g)を目安に、昼食での摂取を心がける
- 野菜やたんぱく質をしっかり組み合わせ、栄養バランスを整える
- つけだれは控えめにし、薬味で風味をプラスする
- 夜の摂取は避け、どうしても食べる場合は量を2/3程度に抑える
- 低糖質タイプのそうめんや、具だくさんのアレンジレシピを活用する
このポイントを意識することで、そうめんの糖質過多を防ぎながら、必要な栄養素をバランスよく摂取できます。
特に野菜を多めに取り入れることで食物繊維も補給でき、満腹感も得られやすくなります。
また薬味や具材を工夫することで、少ないカロリーでも満足感のある食事に仕上げることができます。
編集部
紹介したレシピはどれもおすすめなので、ぜひ試してみてくださいね!