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TOP > マガジン > 食材 > 冷凍ブルーベリーは体に悪い?健康効果や摂取量、おすすめの食べ方などを紹介

業務スーパーやコンビニで販売されている冷凍ブルーベリーは、手軽に食べられる果物として人気です。

しかし、食べ方によってはデメリットがあることをご存じでしょうか。

本記事では、冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われる理由はなぜなのか、その理由について詳しく解説します

また食べ過ぎが及ぼす影響おすすめの食べ方もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

監修者

小嶋 絵美

フードライター・管理栄養士。大学卒業後、保育園栄養士として子どもたちの栄養管理、食育活動などに尽力する。2018年に独立。近年は、食・栄養を分かりやすく丁寧に伝える記事執筆・監修などを中心に行う。果物や野菜をテーマに大手メディアにて執筆実績多数。「食材をシンプルにおいしく」誰でも簡単に作れるレシピも提案している。

冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われる理由

冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われる理由

冷凍ブルーベリーは、なぜ体に悪いと言われているのでしょうか。

ここからは、その理由について詳しく解説します。

果糖によって太る恐れがあるから

冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われるのは、果物特有の果糖を含んでいるからです。

果糖はエネルギー源となりますが、余った分は肝臓で中性脂肪となり、血中に運ばれたり蓄積されたりします。

そのため、過剰摂取すると体重増加につながる恐れがあるのです。

果物は健康に良い面も多いですが、糖分の摂り過ぎには注意が必要です。

食品添加物への不安があるから

冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われる理由の一つは、冷凍ブルーベリーに含まれる可能性がある食品添加物について、不安を覚える方がいるからだといえます。

例えば、以下のような成分が含まれていることがあります。

成分 効能
保存料 細菌やカビによる腐敗を抑制する。
着色料 食品の色を調整する。
香料 食品に香りを付ける。

一部の冷凍ブルーベリーには、保存性や見た目を良くするために添加物が使用されていることがあります

編集部

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食品添加物が心配な方は、購入前にパッケージの成分表示を確認すると良いでしょう。

また無添加やオーガニックの冷凍ブルーベリーを選ぶと、より安心して食べることができます。

消化不良を起こす可能性があるから

冷凍ブルーベリーは、消化不良を引き起こす恐れがあります

冷たい食べ物は胃腸の働きを鈍らせることがあり、場合によっては胃痛や腹痛を感じる人もいるでしょう。

編集部

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特に普段から消化器官が弱いと感じている人は、気をつけたいですね。

冷凍ブルーベリーを食べて消化不良を感じた場合は、以下の方法で消化器官への負担を軽減することができます。

冷凍ブルーベリーによる消化不良を軽減する方法
  • 解凍してから食べる
  • 温かい飲み物と一緒に食べる

残留農薬のリスクがあるから

冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われるのは、残留農薬が含まれていることを気にする場合があるためです。

以下は、北海道消費者協会による検査をもとにした、冷凍ブルーベリーから検出されたことがある残留農薬(殺菌剤)の一例です。(※いずれも基準値未満の含有)

  • アゾキシストロビン
  • キャプタン
  • フルジオキソニル
編集部

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冷凍ブルーベリーには輸入品も多いため、「残留農薬が含まれているのでは?」と気になる方も多いと思います

しかし、輸入された冷凍ブルーベリーは国内で検査され、健康に影響が出ない基準を満たしているため、過度に心配する必要はありません

それでも残留農薬が気になる場合は、無農薬で栽培されている冷凍ブルーベリーを選ぶのがおすすめです。

アレルギーを起こす場合があるから

冷凍ブルーベリーは、摂取することで果物アレルギーを引き起こすことがあります。

具体的には、摂取後に口の中や喉が腫れたり、かゆみを感じることがあります。

編集部

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万が一違和感を感じた場合は、すぐに口をゆすぎ、必要に応じて医療機関を受診してください。

またアレルギーが心配な場合は、ごく少量から食べ始めて、不快な症状が出るかどうかを確認すると良いでしょう。

冷凍ブルーベリーは食べすぎなければ問題ない!ブルーベリーが持つ効果とは?

ブルーベリーが持つ効果

冷凍ブルーベリーは、通常、食べすぎなければ健康に悪影響を及ぼすことはありません。

それどころか、適度に食べることでたくさんのメリットが得られます

ここでは、ブルーベリーがもたらす効能についてご紹介します。

ブルーベリーが持つ効能
  • 老化対策につながる
  • 血圧の調整に役立つ
  • 循環器系の健康をサポート
  • 認知症対策が期待できる
  • 腸内環境を整える
  • 目の疲労をやわらげる

老化対策につながる

ブルーベリーには、老化対策が期待できます。

ブルーベリーに豊富に含まれるアントシアニンは、体内の活性酸素の働きを抑える抗酸化物質です。

全身の細胞の老化対策が期待できるでしょう。

さらにブルーベリーには、肌の健康をサポートするビタミンCやビタミンEも含まれています。

そのため、日々の食生活にブルーベリーを取り入れることで、下記のようなメリットを望む方も多いのではないでしょうか。

  • シミやシワの増加を抑える
  • 肌のハリをアップする
  • 肌の弾力を維持する

いつまでも若さを保ちたいと思う人は、冷凍ブルーベリーを上手に活用すると良いでしょう。

血圧の調整に役立つ

ブルーベリーの栄養素や成分は、血圧の調整に役立ちます。

ブルーベリーに含まれるポリフェノールには、血流をスムーズにする作用が期待されています。

また、ブルーベリーには食物繊維が多く、ナトリウム(塩分)を体外へ排出することで、血圧の上昇を抑えます。
(※ナトリウムの摂りすぎは血圧の上昇を引き起こす。)

さらに体内のナトリウムを調整し、血圧を安定させるカリウムも豊富です。

冷凍ブルーベリーを日常的に摂取することは、血圧コントロールのサポートにつながります。

編集部

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血圧が気になる方や日常の食事で血圧ケアを意識している方にとって、冷凍ブルーベリーは手軽で健康的な食べ物だといえるでしょう。

循環器系の健康をサポート

冷凍ブルーベリーを食べると、血管や心臓など循環器系の健康に好影響があります

ブルーベリーに含まれるポリフェノールやアントシアニンは、抗酸化作用によって、血管の健康をサポートしてくれます。

また抗酸化物質には、LDL(悪玉)コレステロールの酸化を抑える働きもあります。

心臓や血管の健康を維持したいと考えている人は、日ごろからブルーベリーを食べるのがおすすめです。

認知症対策が期待できる

ブルーベリーが持つ効能として、認知機能の維持があげられます。

ブルーベリーに含まれているアントシアニンやポリフェノールなどの抗酸化物質は、老化による認知機能低下を抑えると考えられています。

またポリフェノールにより、脳の血流がよくなる作用も期待できます。

さらにブルーベリーには脳を酸化ストレスから保護するビタミンKも含まれているため、認知機能の維持にも役立つでしょう。

編集部

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脳の健康を維持したい人にとって、ブルーベリーはメリットの多い食べ物です。

腸内環境を整える

冷凍ブルーベリーを食べると、腸内環境の健康につながります。

食物繊維が豊富に含まれているため、腸内の善玉菌を増やして腸内フローラを整えてくれるでしょう。

また腸内で便のかさを増やし、便通を促すことにも貢献します。

編集部

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さらに腸内環境が整えば、免疫機能維持や代謝の向上も期待できるため、健康維持や美容の意識が高い方にとってもメリットが大きいといえます。

消化器系の健康を意識している人にとって、冷凍ブルーベリーは手軽に取り入れやすい食品の一つです。

目の疲労をやわらげる

冷凍ブルーベリーを食べるメリットとして、目の疲労緩和が知られています。

ブルーベリーに豊富に含まれるアントシアニンには、下記のような目にやさしい作用が期待されています。

  • 目の血流をスムーズにする
  • 視力の維持に役立つ
  • 目のピント調節機能をサポートする

特にパソコンやスマートフォンを長時間使って目の疲れを感じている方は、アントシアニン摂取のために冷凍ブルーベリーを取り入れてみてはいかがでしょうか。

またブルーベリーには、目の働きを助けるビタミンAも含まれているため、摂取することで目の健康維持にも役立ちます。

冷凍ブルーベリーに関する注意点

冷凍ブルーベリーに関する注意点

たくさんのメリットがある冷凍ブルーベリーですが、食べる時にはいくつかの気を付けるべきポイントがあります。

ここでは、冷凍ブルーベリーを食べる際の注意点について詳しくお伝えします。

冷凍ブルーベリーに関する注意点
  • 摂取量に気を付ける
  • 食べるタイミングを意識する
  • 保存方法を工夫する

摂取量に気を付ける

冷凍ブルーベリーを食べる時は、ほかの食事とのバランスや摂取量に気を付ける必要があります。

とても美味しくメリットが多い冷凍ブルーベリーですが、果糖を含むため、過剰に摂取すると体重増加を招く恐れがあるのです。

厚生労働省による「健康日本21(第三次)」の栄養・食生活に関連する目標では、果糖を含む果物の摂取量について、1日200gを一つの目標としています。

健康的な食生活のためにも、冷凍ブルーベリーは適量を心がけたいですね。

食べるタイミングを意識する

冷凍ブルーベリーを食べる時は、タイミングを意識することが大切です。

  • 朝食に取り入れた場合・・・エネルギー補給や代謝アップが期待できる
  • 間食として取り入れた場合・・・糖分の多いお菓子に比べると低カロリーで満腹感が得られる

ただし冷凍ブルーベリーを夜遅くに食べると、エネルギーが消費されにくく体重増加につながる恐れがあります

もし冷凍ブルーベリーを摂取する場合は、夜の遅い時間帯は避けるようにしましょう。

保存方法を工夫する

冷凍ブルーベリーを美味しく安全に保つためには、適切な保存方法が重要です。

冷凍ブルーベリーは冷凍庫で保存するのが基本ですが、一度解凍したものは再度冷凍せずに食べきりましょう。
解凍後に再度冷凍すると、食感や風味が劣化する恐れがあるため注意してください。

もし一度に食べきれない場合は、小分けにして保存することで必要な分だけ取り出しやすくなり、無駄なく使えます。

また、密閉容器やジッパー付きの袋で保存することで、冷凍庫内でブルーベリーが乾燥しづらくなるでしょう。

保存方法を工夫して、鮮度や品質を保ちながら美味しく冷凍ブルーベリーを楽しんでくださいね。

おすすめの冷凍ブルーベリーの食べ方

おすすめの冷凍ブルーベリーの食べ方

ここでは、冷凍ブルーベリーを美味しく食べるアイデアを紹介します。

どれも簡単でおすすめな方法なので、ぜひ試してくださいね。

ジャムにする

冷凍ブルーベリーをジャムにすると、保存性が高まります

また常温で食べられるようになるので、冷たいものが苦手な人にもおすすめの食べ方です。

レンジを使えばとても簡単に作れるので、ぜひ作ってみましょう。

▼ブルーベリージャムの作り方

  1. 冷凍ブルーベリー(250g)、グラニュー糖(120g)、レモン汁(大さじ1)を耐熱容器に入れる。
  2. 全体をざっくりと混ぜて砂糖を溶かす。
  3. ラップはせずに500Wで5分加熱する。
  4. あくがあれば取り除き、軽く混ぜる。
  5. ラップをせずに500Wで3分加熱を5回繰り返す。
  6. レンジで加熱するたびにあくを取る。
編集部

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もし水分が多いようなら、様子を見ながら少ない時間で追加加熱してください。

マフィンに混ぜる

冷凍ブルーベリーの美味しい食べ方としておすすめなのが、マフィンに混ぜること。

ホットケーキミックスを使えば驚くほど簡単に作れて、おやつや朝食にぴったりです。

▼ブルーベリーマフィンの作り方

  1. レンジでバター(60g)を溶かす。
  2. オーブンを180度に予熱する。
  3. ホットケーキミックス(200g)、卵(2個)、牛乳(60g)、砂糖(60g)、溶かしたバター(60g)を混ぜる。
  4. 予熱したオーブンで20分ほど焼く。
編集部

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マフィンを焼く時間は、ご家庭のオーブンによって調整してください。

スムージーにして飲む

冷凍ブルーベリーは、スムージーにして飲むのがおすすめです。

材料をミキサーで混ぜるだけなので、あっという間に作ることができます。

▼ブルーベリースムージーの作り方

  1. ブルーベリー(100g)、無糖ヨーグルト(150g)、牛乳(50ml)、蜂蜜(大さじ2)を準備する。
  2. すべての材料をミキサーで混ぜる。
編集部

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小さなお子さん(1歳未満)が飲む場合は、蜂蜜を砂糖に変更してください。

ヨーグルトと合わせて食べる

冷凍ブルーベリーは、ヨーグルトと合わせて食べるのがおすすめです。

凍ったままのブルーベリーをヨーグルトに入れると、ひんやりとした美味しさやシャリシャリとした食感を楽しめます。

また冷凍ブルーベリーに含まれる食物繊維はヨーグルトの善玉菌の活動をサポートする働きがあるので、理想的な食べ合わせだといえるでしょう。

適量を守って栄養価の高い冷凍ブルーベリーを生活に取り入れよう!

本記事では、冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われる理由について解説しました。

冷凍ブルーベリーを食べすぎると、体重が増加したり、消化不良を起したりする場合があるため注意しましょう

また残留農薬や食品添加物へ不安を持つ方も多いかもしれませんが、市販のものは安全性が確認されているため、心配しすぎる必要はありません。

冷凍ブルーベリーは、食べ方に注意すれば老化対策につながるほか、腸内環境を整えるなど、さまざまなメリットが期待できます

健康につながる効能を正しく理解し、日常生活の中で積極的に摂取してみてくださいね。