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ファスティングって本当に効果があるの?
むしろ体に悪いって聞いたことがあるけど…
ファスティングは、一定時間の断食によって体内環境を整え、デトックス効果や代謝向上が期待できる健康法として注目されています。
しかし一方で、科学的根拠の不足や栄養不足のリスク、リバウンドの可能性など、その効果や安全性を疑問視する声もあります。
実は、ファスティングの効果は人それぞれの体質や生活習慣によって大きく異なります。
この記事では、ファスティングの効果的な活用法や、向いている人・向いていない人の特徴について詳しく解説します。

編集部
あなたに合ったファスティングの方法を見つけて、健康的に実践するためのポイントを紹介していきます。
目次
ファスティングとは?

ファスティングとは、一定時間または一定期間、固形物の摂取を控えることで、消化器官を休ませ、体内のデトックスを促すことです。
種類 | 特徴 |
---|---|
16時間ファスティング | 1日のうち16時間は断食し、8時間の間に食事を摂る |
24時間ファスティング | 週に1〜2回、24時間の断食を行う |
ジュースクレンズ | 固形物を控え、ジュースやスムージーのみを摂取する |
- 消化器官を休ませ、胃腸の負担を軽減する
- 体内の老廃物の排出を促す(デトックス効果)
- 体脂肪を燃焼し、ダイエットにつなげる
- オートファジーの活性化による細胞の修復効果
これらの効果が期待される一方で、「本当に効果があるのか?」「継続する意味はあるのか?」と疑問を持つ人も多くいます。
続いて「ファスティングは意味がない」と言われる理由をみていきましょう。
「意味ない」と言われる理由

ファスティング(断食)にはさまざまな効果が期待されていますが、一方で「意味がない」と指摘されることもあります。
その主な理由として、以下の点が挙げられます。
- 科学的根拠が不足している
- リバウンドしやすい
- 栄養不足のリスクがある
- 基礎代謝が低下する可能性がある
- ストレスや集中力の低下
科学的根拠が不足している
ファスティングによるデトックス効果が主張される一方で、体内の毒素は主に肝臓や腎臓が自然に排出しており、特別な食事制限を行わなくても十分に機能しているとする意見があります。
さらに、ファスティングが体内の毒素除去に役立つという科学的根拠はほとんどないと指摘されています。
リバウンドしやすい
短期間のファスティングで一時的に体重が減少しても、通常の食事に戻すとリバウンドしやすいと指摘されています。
このため、長期的な体重管理には適していない可能性があります。
栄養不足のリスクがある
長期間のファスティングを続けると、ビタミンやミネラルなどの必須栄養素が不足し、健康を損なうリスクが高まります。
特に、鉄分不足や筋肉の減少が懸念されています。
さらに、エネルギー源が不足することで、身体は筋肉を分解してエネルギーを補おうとします。
基礎代謝が低下する可能性がある
極端なカロリー制限を行うと、体がエネルギー消費を抑えようとし、基礎代謝が低下することがあります。
その結果、痩せにくい体質になり、ファスティング終了後に体重が増えやすくなることが考えられます。
ストレスや集中力の低下
長時間にわたる空腹状態が続くことで、ストレスを感じやすくなり、イライラが増すことがあります。
また、血糖値が下がることで集中力が低下し、仕事や日常生活に影響を及ぼす可能性も指摘されています。
ファスティングの効果的な活用法

ファスティング(断食)の効果を最大限に引き出すためには、目的や体調に応じた適切な方法と期間を選ぶことが重要です。
ここでは、短期間と長期間のファスティングの違い、そして具体的な実践方法について詳しく解説します。
短期間のファスティングと長期間の違い
ファスティングの期間によって、期待できる効果や体への影響が異なります。
以下に、短期間と長期間のファスティングの主な特徴を比較しました。
ファスティング期間 | 期待できる効果 |
---|---|
短期間(16時間〜2日) | ・消化器官を休めることで胃腸の負担を軽減 ・軽度のデトックス効果 ・体重の減少(主に水分の排出) |
長期間(3日以上) | ・体脂肪の燃焼が促進され、代謝が活性化 ・体質改善や免疫機能の向上 ・深いデトックス効果 |
短期間のファスティングは、初心者でも取り組みやすく、日常生活に取り入れやすい点がメリットです。
特に、16時間の断食と8時間の食事時間を組み合わせる「16時間ファスティング」は、比較的実践しやすく、消化器官を休める効果が期待できます。
ファスティングのやり方
ファスティングにはさまざまな方法がありますが、目的やライフスタイルに応じて適切なものを選ぶことが大切です。
ここでは、代表的なファスティングのやり方を紹介します。
16時間ファスティング(時間制限食)
- 方法:1日のうち16時間を断食し、残りの8時間で食事を摂る
- 期待できる効果:消化器官を休め、軽いデトックス効果や体重減少が期待できる
- 注意点:極端なカロリー制限を避け、バランスの取れた食事を心掛ける
1日ファスティング
- 方法:24時間、固形物の摂取を控え、水分や酵素ドリンクなどで栄養を補う
- 期待できる効果:腸内環境のリセット、肌の調子の改善、体重の減少
- 注意点:前後の食事で胃腸に負担をかけないよう、消化に良いものを選ぶ
3日間ファスティング
- 方法:3日間、固形物を摂取せず、酵素ドリンクやスムージーなどで最低限の栄養を補給する
- 期待できる効果:体脂肪の燃焼が本格化し、体質改善や免疫力の向上が期待できる
- 注意点:専門家の指導のもとで行い、体調管理を徹底する
- 準備期間を設ける:断食前に食事量を徐々に減らし、消化に良いものを摂取する
- 水分補給を徹底する:断食中は脱水症状を防ぐために、十分な水分を摂取する
- 回復食を慎重に選ぶ:断食後は胃腸が敏感になっているため、消化に良い食事から徐々に通常の食事に戻す
これらのステップを守ることで、ファスティングの効果を最大限に引き出し、健康的に継続することができます。

編集部
無理のない範囲で実施し、体調の変化に注意を払いながら行いましょう。
ファスティングが向いている人・向いていない人

ファスティングが効果的な人もいれば、逆に健康を損なうリスクがある人も存在します。
ここでは、ファスティングに適している人と適していない人の特徴について詳しく解説します。
ファスティングが向いている人
ファスティングを取り入れることで、健康維持やダイエット、体質改善の効果を期待できる人には、以下のような特徴があります。
- デスクワーク中心の生活を送っている人
座りがちな生活は代謝が低下しやすいため、ファスティングによって代謝の柔軟性を高めることが期待できる - 短期集中型の人
カロリー計算よりも、一定時間の断食を実践する方が楽に感じる人は、ファスティングを継続しやすい - 胃腸を休ませたい人
食べ過ぎや不規則な食生活による胃腸の負担を軽減し、消化機能を改善する効果が期待できる - 健康維持や体質改善を目指している人
体のデトックスを促し、腸内環境の改善や免疫力の向上につながる可能性がある
ファスティングが向いていない人
一方で、ファスティングが適していない人もいます。
無理に実践すると健康を害するリスクがあるため、注意が必要です。
- 成長期の子ども(13歳以下)や高齢者(65歳以上)
成長期には十分な栄養が必要であり、ファスティングによって発育や免疫機能に悪影響を及ぼす可能性がある。高齢者は筋肉量の低下を招く恐れがある - 妊娠中・授乳中の人
母体と胎児、または乳児の健康維持のため、バランスの良い食事が必須。栄養不足による影響が大きいため、ファスティングは避けるべき - 持病がある人や服薬中の人
糖尿病や心臓病のある人、または薬を服用している人は、食事制限が病状の悪化や薬の効果に影響を及ぼす可能性がある - 痩せすぎている人・栄養不足の人
必要な栄養が不足していると、ファスティングによってさらに体調を悪化させるリスクがある - 強いストレスを感じている人・摂食障害のある人
空腹がストレス要因となり、メンタルヘルスの悪化につながったり、摂食障害の既往がある人は、無理な制限が症状の悪化を引き起こしたりする
ファスティングは、適切な人が正しい方法で実施すれば効果的な健康法ですが、不適切な人が行うと逆効果になることもあります。

編集部
自分の体調やライフスタイルを考慮し、無理のない範囲で取り入れることが大切です。
まとめ

ファスティングは、適切な方法で実践すれば、デトックス効果や代謝向上が期待できる健康法です。
しかし、人それぞれの体質や生活習慣によって効果は異なり、向き不向きがあることも分かってきました。
- 科学的根拠が不足している
- リバウンドしやすい
- 栄養不足のリスクがある
- 基礎代謝が低下する可能性がある
- ストレスや集中力の低下
また、ファスティング後のリバウンドを防ぐためにも、急激な食事制限は避け、徐々に体を慣らしていくことをおすすめします。

編集部
自分の体調やライフスタイルに合わせて、無理のない範囲でファスティングを取り入れてみましょう。