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TOP > マガジン > 食材 > ごまの栄養を徹底解説!体に良い成分や効果を紹介

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ごまには健康効果があると聞くけど、どんな栄養がある?
どう食べるのがいいの?

ごまは、古くから世界中で親しまれてきた食材で、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど、豊富な栄養を含む健康食品です。

注目すべきは、ごま特有の成分であるセサミンやセサモールなどのゴマリグナンで、これらには強い抗酸化作用があり、様々な健康効果が期待できます。

しかし、高カロリーな食材でもあるため、摂取量や食べ方を工夫しないと、期待する効果が得られない可能性があります。

この記事では、ごまの栄養成分や健康効果、効果的な摂取方法について詳しく解説します。

編集部

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白、黒、金(茶)の3種類の特徴や使い分け方も紹介するので、毎日の健康管理に役立ててください。

ごまの栄養成分とは?主要な栄養素を解説

ごま

ごまには脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、さらには抗酸化作用を持つゴマリグナンが多く含まれています。

以下に、ごまの主要な栄養素とその働きを表にまとめました。

栄養素含有量 (100gあたり)主な働き
エネルギー約600 kcal高カロリーでエネルギー源になる
脂質約50~55g体のエネルギー源、不飽和脂肪酸が健康をサポート
リノール酸 (不飽和脂肪酸)約20g悪玉コレステロールを減らし、血管の健康を保つ
オレイン酸 (不飽和脂肪酸)約19g動脈硬化を防ぎ、心血管系の健康を維持
たんぱく質約20g筋肉や臓器の構築、免疫機能の維持
炭水化物約15g体のエネルギー源
食物繊維約12g腸内環境を整え、便秘予防
カルシウム約1300mg骨や歯を丈夫にする、骨粗しょう症予防
約9.9mg赤血球を作り、貧血を防ぐ
亜鉛約5.9mg免疫力向上、味覚の正常化
マグネシウム約350mg筋肉の動きを調整し、神経伝達をサポート
ビタミンB1約0.9mgエネルギー代謝を助け、疲労回復に役立つ
ビタミンB2約0.2mg皮膚や粘膜の健康を維持
ビタミンE約2.5mg強い抗酸化作用で老化を防ぐ
ゴマリグナン (セサミン等)活性酸素を抑制し、肝機能をサポート

ここでは、ごまに含まれる主要な栄養素とその働きについて詳しく解説します。

脂質

ごまの約50〜55%は脂質で構成されており、その多くがリノール酸やオレイン酸といった不飽和脂肪酸です。

リノール酸

コレステロール値を下げ、動脈硬化を予防する効果が期待できます。

リノール酸は必須脂肪酸の一種で、体内で合成できないため、食事から摂取しなければなりません。

オレイン酸

オレイン酸には悪玉(LDL)コレステロールを減らし、善玉(HDL)コレステロールを増やす働きがあり、血管の健康維持に役立ちます。

また、オレイン酸は酸化しにくい性質を持つため、体内の酸化ストレスを軽減し、老化防止にも貢献すると考えられています。

これらの脂肪酸は、体内のコレステロール値を調整し、動脈硬化や心疾患のリスクを軽減する働きがあります。

たんぱく質

ごまの約20%は、たんぱく質で構成されています。

たんぱく質の働き
  • 筋肉や臓器の構成成分:体の基本的な組織を作る
  • ホルモンや酵素の材料:代謝を促進し、免疫機能をサポート
  • 植物性たんぱく質:消化吸収が良く、ヘルシー

たんぱく質は 筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などの細胞を作る重要な栄養素 であり、健康な体を維持するために欠かせません。

また、たんぱく質はホルモンや酵素の材料にもなり、代謝を促進し、免疫機能を正常に保つ働きをします。

植物性たんぱく質 であるごまのたんぱく質は、動物性のものと比べて脂質が少なく、消化吸収に優れているのが特徴です。

編集部

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さらに、ごまには必須アミノ酸が含まれており、体内で合成できない成分を補う役割も果たします。

ビタミン・ミネラル

ごまに含まれる主要なビタミンやミネラルには、以下のようなものがあります。

ごまに含まれるビタミン・ミネラル
  • カルシウム:100gあたり約1300mg含まれ、牛乳の約4倍の量
  • 鉄分:100gあたり約約9.9mg含まれ、ほうれん草と同程度の鉄分補給が可能
  • ビタミンE:100gあたり約2.5mg含まれ、強力な抗酸化作用を発揮
  • マグネシウム:100gあたり約350mg含まれ、カルシウムの吸収を促進する働きがある

これらの栄養素は、含有量が多いだけでなく、互いに吸収を高め合う相乗効果を持っているのが特徴です。

例えば、カルシウムとマグネシウムはバランス良く含まれており、体内での効率的な吸収をサポートします。

このように、ごまは栄養価の高さだけでなく、成分同士が補い合うことで、健康維持により効果的な役割を果たします。

ゴマリグナン(セサミン・セサモール)

ごまには、ゴマリグナンと呼ばれる特有の抗酸化成分が含まれています。

その中でも特に注目されているのが、セサミンです。

セサミンは体内の活性酸素を抑える働きがあり、 老化防止や生活習慣病の予防に効果が期待されています。

また 肝機能を高め、アルコールの分解を促進する 働きも報告されています。

編集部

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さらにセサミノールやセサモールも抗酸化作用を持ち、 細胞を酸化ストレスから守る ことで健康維持に役立ちます。

ごまの種類と栄養の違い

ごま

ごまには主に白、黒、金(茶)の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

用途や目的に応じて使い分けることで、より効果的に栄養を摂取できるでしょう。

白ごまの特徴と栄養価

白ごまは、最も一般的に使われるごまであり、マイルドな風味と淡い色合いが特徴です。

脂質含有量が3種類のごまの中で最も多く、特にリノール酸を豊富に含むため、健康維持に役立つ食品として広く利用されています。

消化吸収が良くどんな料理にもなじみやすいため、和食・洋食・中華と幅広い用途に適しているのが魅力です。

栄養素含有量(100gあたり)主な働き
脂質約55gエネルギー供給、細胞膜の構成成分
リノール酸約20g血中コレステロールを調整し、動脈硬化予防
オレイン酸約18g心血管の健康維持、悪玉コレステロールの減少
たんぱく質約20g筋肉の維持、免疫機能の向上
カルシウム約1300mg骨や歯の強化、骨粗しょう症予防
約10mg貧血予防、酸素の運搬をサポート
ビタミンE約2.6mg抗酸化作用、老化防止
セサミン肝機能向上、抗酸化作用

白ごまは、 脂質が多く含まれる ためエネルギー源として優れていますが、その脂質の多くは 不飽和脂肪酸であり、 コレステロール値を調整する働きを持っています。

編集部

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さらに、カルシウムや鉄分が豊富で、骨や血液の健康維持にも役立つため、日常的に取り入れることで健康をサポートできます。

白ごまの活用方法
  • 料理のトッピングとして:ごはん、和え物、麺類、サラダの仕上げにふりかける
  • すりごまにして吸収率アップ:白和え、胡麻豆腐、たれやソースに使用
  • 炒め物や煮物に:香ばしさを加えるために加熱調理に活用

黒ごまの特徴と栄養価

黒ごまは、白ごまと比べて香りが強く、風味が豊か なのが特徴です。

また栄養価が高く、抗酸化作用を持つアントシアニンやセサミン、カルシウムを豊富に含んでいるため、美容や健康維持に役立つ食品として人気があります。

白ごまと比べて色が濃く、香ばしい風味があり、料理のアクセントとしても活用できます。

栄養素含有量(100gあたり)主な働き
脂質約50gエネルギー供給、細胞の健康維持
リノール酸約19g血中コレステロールを調整し、血管の健康を保つ
オレイン酸約17g心血管系の健康維持、血流改善
たんぱく質約21g筋肉の維持、免疫機能の向上
カルシウム約1400mg骨や歯を強化し、骨粗しょう症予防
約9mg貧血予防、酸素の運搬をサポート
アントシアニン強力な抗酸化作用、視力保護、アンチエイジング
セサミン肝機能向上、抗酸化作用

黒ごまは、白ごまよりもカルシウムを多く含み、骨の健康維持に効果的です。

また、アントシアニンが豊富に含まれており、強力な抗酸化作用を持つため、老化防止や視力の保護にも役立ちます。

さらに、セサミンの含有量も多く、 肝機能の向上や生活習慣病の予防 に効果が期待できます。

黒ごまの活用方法
  • ごはんやおにぎりに:黒ごまをふりかけることで、香ばしさと栄養価がアップ
  • スイーツや和菓子に:黒ごまプリン、黒ごまアイス、胡麻豆腐などに活用
  • パンや焼き菓子に混ぜる:香ばしい風味を引き出すために最適
  • 炒め物やスープに:中華料理やスープに加えることでコクが増す

金ごまの特徴と栄養価

金ごまは、白ごまと黒ごまの中間的な特徴を持ち、香ばしさと栄養バランスに優れた品種です。

他のごまと比べるとたんぱく質含有量が最も多いことが特徴で、食感や風味が豊かでありながらクセが少なく、さまざまな料理に活用できます。

栄養素含有量(100gあたり)主な働き
たんぱく質約22g筋肉の維持、代謝向上
脂質約50gエネルギー供給、健康な細胞の維持
カルシウム約1200mg骨や歯を丈夫にし、骨粗しょう症を予防
約9mg貧血予防、酸素の運搬をサポート
ビタミンE約2.5mg抗酸化作用、老化防止
セサミン肝機能向上、抗酸化作用

金ごまはバランスの良い栄養価を持ち、特にたんぱく質が豊富なため、筋肉量を維持したい方や健康的な体づくりを目指す方におすすめです。

また、脂質の酸化が少なく香りが豊かなので、そのまま食べても美味しく楽しめます。

金ごまの活用方法
  • 料理のトッピングとして:サラダ、和え物、ごはんのふりかけとして
  • ドレッシングやソースに:すりごまにして風味を活かす
  • スイーツにも適応:クッキーやケーキの生地に混ぜる

ダイエット中のごまの適量と食べ方は?

ごま

ごまは栄養価が高く、ダイエット中でも適量を守れば健康的に取り入れることができます。

しかし、脂質を多く含むため、摂りすぎには注意が必要です。

ここでは、ダイエット中に適したごまの摂取量と効果的な食べ方について解説します。

食べ過ぎに注意!適量は1日どれくらい?

ごまの約50~55%は脂質で構成されており、カロリーが高いため、摂取量を適切に調整することが重要です。

一般的に、1日の適量は大さじ1~2杯(約10~20g)とされています。

この量であれば、カロリーオーバーを防ぎながら、必要な栄養素を効率よく摂取できます。

適量を守るポイント
  • 目安は大さじ1~2杯(約10~20g)
  • カロリーは10gあたり約60kcal(大さじ1杯で約90~120kcal)
  • 食べ過ぎると脂質の摂りすぎにつながる
摂取量カロリー(目安)備考
大さじ1杯(約10g)約60kcalダイエット中の適量
大さじ2杯(約20g)約120kcal栄養をしっかり摂りたいときに適量
大さじ3杯以上180kcal以上過剰摂取に注意が必要
編集部

編集部

適量を守ることで、ごまの健康効果を最大限に活かしながら、ダイエットを効果的に進めることができます。

ダイエット中でも安心なごまの取り入れ方

ごまをダイエット中に取り入れる際は、調理方法や食べるタイミングを工夫することが大切です。

特に、ごまの栄養を効率よく摂取するために、以下のポイントを意識しましょう。

すりごまや練りごまを活用する

ごまの皮は硬く、そのままでは消化されにくいため、すりごまや練りごまにすることで栄養の吸収率が向上 します。

特に、ゴマリグナン(セサミン)などの成分は、すりつぶすことで体内でより効率的に利用されます。

料理に適量を加える

日常の食事に少しずつ加えることで、無理なく栄養を摂取できます。

おすすめの取り入れ方は、以下の通りです。

  • サラダや和え物にふりかける
  • スープや味噌汁に加える
  • ヨーグルトやスムージーに混ぜる
  • おにぎりのトッピングにする
  • 炒め物や煮物に加える

朝食や昼食に摂取するのがおすすめ

ごまは脂質を多く含むため、エネルギー消費が活発な午前中から昼にかけて摂取するのが理想的です。

時間帯取り入れ方
朝食ヨーグルト+すりごま、スムージーに混ぜる
昼食ごま和え、サラダにふりかける、おにぎりのトッピング
夕食スープや味噌汁に加える(量は控えめに)

夕食で摂取する場合は、過剰摂取にならないよう注意しましょう。

ごまの健康効果|生活習慣病予防や美容への影響

ごま

ごまには、血流改善、抗酸化作用、美肌効果、肝機能の向上など、さまざまなメリットが含まれています。

ここでは、ごまがもたらす代表的な健康効果について詳しく解説します。

血流改善とコレステロール値のコントロール

ごまには、 リノール酸やオレイン酸 などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、これらの成分が血中の悪玉(LDL)コレステロールを低下させる働きを持っています。

特にオレイン酸 は、 善玉(HDL)コレステロールを維持しながら血管の健康を保つ効果が期待されています。

また、ごまに含まれるセサミンには、血圧を調整し、動脈硬化を予防する働きがあります。

編集部

編集部

これにより、心臓病や脳卒中などのリスクを軽減する効果が期待できます。

成分期待される効果
リノール酸LDLコレステロールの低下、血管の柔軟性維持
オレイン酸HDLコレステロールの維持、血流改善
セサミン血圧の調整、抗酸化作用
ビタミンE血流促進、末端冷え性の改善

ごまの抗酸化作用が老化防止に役立つ

ごまには、セサミンやセサモール、ビタミンE などの抗酸化成分が含まれており、体内の活性酸素を除去する働きがあります。

活性酸素は細胞を傷つけ、老化や生活習慣病の原因となるため、ごまを摂取することで細胞のダメージを軽減し、老化の進行を遅らせる効果が期待されます。

特に、黒ごまには アントシアニン というポリフェノールが含まれており、強力な抗酸化作用を発揮します。

この成分は、目の健康維持や紫外線ダメージの軽減にも役立ちます。

ポイント
  • セサミン・セサモール:活性酸素を抑え、細胞の老化を防ぐ
  • ビタミンE:肌や血管の健康維持、酸化ストレスの軽減
  • アントシアニン(黒ごま):目の健康維持、紫外線ダメージの軽減

美肌や髪の健康をサポートする

ごまに含まれるビタミンB群や亜鉛は、肌や髪の健康維持に必要な栄養素です。

特にビタミンB2は、皮膚のターンオーバーを促進し、健康な肌を保つ効果が期待できます。

また、ごまに含まれる鉄分は血行を良くし、肌や髪に十分な酸素や栄養を届けることで、美容面でのメリットをもたらします。

さらに、セサミンの抗酸化作用により、シワやシミの予防にもつながります。

ポイント
  • ビタミンB2:皮膚のターンオーバーを促進し、健康な肌を維持
  • 亜鉛:新陳代謝を活性化し、髪の健康をサポート
  • 鉄分:血行促進により、肌や髪に必要な栄養を供給
  • セサミン:紫外線によるダメージを軽減し、シワやシミを予防

肝機能を高める

ごまに含まれるセサミンには、肝臓の解毒作用を助ける働きがあります。

肝臓は、アルコールや有害物質を分解する臓器であり、その機能が低下すると疲れやすくなったり、肌荒れが起こったりすることがあります。

セサミンは、肝臓の酵素の働きを活性化させることで、アルコールや毒素の分解をスムーズにし、肝機能を向上させる効果が期待できます。

編集部

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そのため、お酒をよく飲む人や、疲れやすい人にはおすすめです。

ポイント
  • セサミン:肝酵素の働きを高め、解毒作用を促進
  • ビタミンE:肝臓の酸化ストレスを軽減し、機能を保護
  • 鉄分:肝臓の血流を改善し、栄養供給をサポート

まとめ

ごま

ごまは、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、さらにはゴマリグナンなどの抗酸化成分を豊富に含む、栄養価の高い食材です。

特に不飽和脂肪酸とセサミンの働きにより、血流改善、肝機能向上、抗酸化作用など、様々な健康効果が期待できます。

ごまの主な健康効果
  • リノール酸とオレイン酸が血中コレステロールを調整し、血管の健康を維持
  • セサミンやビタミンEの抗酸化作用により、老化防止や肝機能向上をサポート
  • 豊富なカルシウムと鉄分が骨の健康維持と貧血予防に貢献
  • ビタミンB群や亜鉛が美肌や髪の健康をサポート
  • たんぱく質が筋肉や臓器の維持、免疫機能の向上に役立つ

ダイエット中は1日大さじ1~2杯(約10~20g)を目安に摂取し、朝食や昼食時に取り入れるのがおすすめです。

白ごま、黒ごま、金ごまの3種類があり、それぞれ特徴が異なるため、用途に応じて使い分けることで効果的に栄養を摂取できます。

編集部

編集部

すりごまや練りごまにすることで栄養の吸収率が向上するため、サラダやヨーグルト、スープなどに加えて日常的に取り入れましょう。