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TOP > マガジン > 食材 > 焼き芋のカロリーは高い?ダイエット中でも太らない食べ方と栄養価を解説!

ホクホクとした食感と自然な甘さが魅力の焼き芋は、秋冬の定番スイーツとして親しまれています。

最近では、その栄養価の高さから、ダイエット中のおやつや間食としても注目を集めています。

しかし、「カロリーは高くないの?」「糖質が多そうで不安…」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、焼き芋100gあたりのカロリーや、サイズ別・品種別の違い、主食との比較、さらには太りにくい食べ方まで、最新データをもとに詳しく解説していきます。

編集部

編集部

焼き芋を美味しく、そして健康的に楽しみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

焼き芋のカロリーはどれくらい?

さつまいも

焼き芋のカロリーが気になる方は多いのではないでしょうか。

ここでは、焼き芋100gあたりのカロリーや、サイズ別のカロリー、さらに他の主食との比較について詳しく解説します。

焼き芋100gあたりのカロリー

焼き芋100gあたりのカロリーは、平均して約140kcalです。

これは生のさつまいも(約130kcal/100g)よりもわずかに高くなっています。

焼き芋は水分が蒸発して糖度が凝縮されるため、同じ重さでもカロリーが若干高くなるのです。

しかし、他の間食と比較すると、決して高カロリーではありません。

例えば、チョコレート(約550kcal/100g)やポテトチップス(約540kcal/100g)と比べると、焼き芋のカロリーは約4分の1程度です。

また、焼き芋のエネルギー源は主に複合炭水化物であり、血糖値の急上昇を抑える効果も期待できます。

焼き芋1本のカロリー(サイズ別比較)

焼き芋1本あたりのカロリーは、そのサイズによって大きく異なります。

一般的な焼き芋のサイズとカロリーの目安は、以下の通りです。

焼き芋のサイズ重量(可食部)カロリー(約)
小サイズ約150g約226kcal
中サイズ約230g約347kcal
大サイズ約300g約453kcal

コンビニやスーパーで販売されている焼き芋は、多くが200g前後(約280kcal)ですが、専門店では400g以上の大きなものも販売されています。

カロリーを抑えたい方は、小〜中サイズの焼き芋を選ぶか、大きな焼き芋を半分に分けて2回に分けて食べるのがおすすめです。

また焼き芋を選ぶ際は、サイズだけでなく、自分の活動量や他の食事内容とのバランスも考慮するとよいでしょう。

焼き芋とごはん・パンのカロリー比較

焼き芋は間食として食べられることが多いですが、主食として捉えるとご飯やパンとのカロリー比較も気になるところです。

主食カロリー比較
食品名100gあたりのカロリー
焼き芋約151kcal
白ごはん約168kcal
食パン約264kcal

この比較から、焼き芋は白ごはんよりややカロリーが低く、食パンよりも大幅に低いことがわかります。​

また、焼き芋は食物繊維やビタミンC、カリウムなどの栄養素が豊富で、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できます。

​そのため、主食の代替として焼き芋を取り入れることで、カロリーを抑えつつ栄養バランスを整えることが可能です。​

品種によってカロリーは違う?

さつまいも

焼き芋といっても、さつまいもの品種によって味わいだけでなく、カロリーや栄養価も異なります。

ここでは、人気の品種である紅はるか・安納芋・シルクスイートの特徴と、糖度とカロリーの関係について解説します。

紅はるか・安納芋・シルクスイートの違い

現在、日本で人気の高いさつまいも品種には、紅はるか、安納芋、シルクスイートなどがあります。

それぞれの品種には特徴があり、カロリーにも若干の違いが見られます。

品種名糖度特徴カロリー(100gあたり)
紅はるか12〜15度高糖度で蜜がたっぷり。加熱でさらに甘みUP約145kcal
安納芋15〜18度とろける食感で「さつまいもの王様」と称される約150kcal
シルクスイート10〜13度しっとりした食感と上品な甘さが特徴約135kcal

このように、同じさつまいもでも品種によって糖度とカロリーには違いがあります。

カロリーを抑えたい方は、比較的糖度が低く、カロリーも低めのシルクスイートなどの品種を選ぶとよいでしょう。

ただし、どの品種も適量であれば健康的な食品であることに変わりはありません。

糖度が高いほどカロリーも高い?

さつまいもの糖度とカロリーには、ある程度の相関関係があります。

一般的に、糖度が高いさつまいもほど、カロリーも高くなる傾向にあります。

これは、さつまいもに含まれる炭水化物(デンプン)が、加熱によって糖化し、甘みが増すためです。

糖度が高いさつまいもは、単位重量あたりの糖質含有量が多く、結果的にカロリーも高くなります。

例えば、安納芋は非常に高い糖度を持ち、ねっとりとした食感が特徴ですが、そのぶんカロリーも他の品種より高めです。

一方、昔ながらの品種である「ベニアズマ」などは、糖度がやや低く、ホクホクとした食感が特徴で、カロリーも比較的抑えめです。

ただし、カロリーの差はそれほど大きくないため、自分の好みの品種を適量食べるのがおすすめです。

焼き芋の栄養素と健康効果

さつまいも

焼き芋は、カロリーだけでなく、さまざまな栄養素を含む健康的な食品です。

ここでは、焼き芋に含まれる主要な栄養素と、その健康効果について解説します。

食物繊維やビタミン類の効果

焼き芋には、豊富な食物繊維やビタミン類が含まれており、健康維持に役立つさまざまな効果があります。

焼き芋100gあたりに含まれる食物繊維は約4.2gで、成人の1日の推奨摂取量(20g)の約20%を占めます。

この食物繊維には、水溶性と不溶性の両方が含まれており、腸内環境の改善や便秘予防に効果的です。

また、焼き芋には以下のビタミン類も豊富に含まれています。

焼き芋に含まれる主なビタミン(100gあたり)
ビタミン含有量(100gあたり)主な効果
ビタミンA約71μgRAE視力の維持、皮膚や粘膜の健康維持に寄与
ビタミンB1約0.1mg糖質の代謝を助け、疲労回復に効果がある
ビタミンB6約0.24mgタンパク質の代謝を促進し、免疫機能の向上に関与
ビタミンC約20mg抗酸化作用があり、コラーゲンの生成を促進する
ビタミンE約1.0mg抗酸化作用があり、細胞の老化防止に役立つ

これらのビタミン類は、エネルギー代謝の促進や抗酸化作用による老化防止、免疫機能の向上などに役立ちます。

特に、ビタミンCは加熱しても比較的残りやすく、1本の焼き芋で1日に必要な量の約20%を摂取できます。

また、カリウム(約470mg/100g)やマグネシウム(約24mg/100g)などのミネラルも豊富に含まれており、高血圧予防や筋肉の働きをサポートする効果も期待できます。

ヤラピンによる整腸作用とは

さつまいもに含まれる「ヤラピン」という成分は、腸内環境を整える効果があることで知られています。

ヤラピンは、さつまいもに含まれる樹脂配糖体の一種で、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進する作用があります。

この作用により、便秘の改善や腸内環境の正常化に役立つと言われています。

ヤラピンの含有量は、さつまいもの皮や皮に近い部分に多く含まれるため、皮ごと食べると効果的です。

また、ヤラピンは熱に強い性質を持っているため、焼き芋にしても整腸作用は失われません。

ただし、ヤラピンの作用は個人差があり、お腹が緩くなりやすい方は食べ過ぎに注意が必要です。

編集部

編集部

一般的には、1日1本程度の焼き芋であれば、適度な整腸作用が期待でき、便秘に悩む方にはおすすめの食品です。

冷やし焼き芋で得られるレジスタントスターチの効果

焼き芋を冷やすことで「レジスタントスターチ」という特殊なデンプンが増加することをご存知でしょうか。

レジスタントスターチとは、消化酵素で分解されにくい性質を持つデンプンのことで、食物繊維と似た働きをする成分です。

さつまいもを加熱した後に冷やすと、デンプンの一部が結晶化し、レジスタントスターチに変化します。

このレジスタントスターチには、以下のような健康効果があります。

レジスタントスターチの主な効果
  • 血糖値の上昇を緩やかにする:通常のデンプンより消化吸収が遅いため、食後の急激な血糖値上昇を抑制
  • 腸内環境の改善:善玉菌のエサとなり、腸内フローラのバランスを整える
  • 脂肪の吸収抑制:消化管内で脂肪の吸収を緩やかにする作用がある
  • 満腹感の持続:消化に時間がかかるため、空腹感を感じにくくなる

これらの効果から、冷やした焼き芋は、ダイエット中の方や血糖値が気になる方に特におすすめの食べ方といえます。

実際に食べる際は、焼き芋を冷蔵庫で数時間〜一晩冷やしてから食べると、レジスタントスターチの効果が高まります。

また、冷やした焼き芋は甘みが増す傾向があるため、少量でも満足感が得られやすいというメリットもあります。

焼き芋は太る?ダイエットとの関係

さつまいも

「焼き芋は甘いから太るのでは?」と心配する方も多いでしょう。

ここでは、焼き芋とダイエットの関係について詳しく解説し、太りにくい食べ方のコツを紹介します。

糖質制限中でも食べていい?

糖質制限ダイエットを行っている方にとって、焼き芋が食べられるかどうかは気になるポイントです。

焼き芋100gあたりの糖質量は約28gであり、これは白米100g(約37g)や食パン100g(約44g)と比べると少ないものの、決して低糖質とは言えません。

そのため、厳格な糖質制限(1日の糖質摂取量が50g以下)を行っている方には向いていません。

しかし、緩やかな糖質制限(1日の糖質摂取量が100〜130g程度)であれば、小さめの焼き芋(100g程度)を食事の一部として取り入れることは可能です。

また、焼き芋の糖質は単純な糖質だけでなく、食物繊維と一緒に摂取されるため、血糖値の上昇が緩やかになるという利点もあります。

さらに、先述したレジスタントスターチを増やす調理法(冷やす)を活用すれば、糖質の吸収をさらに緩やかにすることができます。

糖質制限中の焼き芋の取り入れ方
  • 食事の一部(主食の代わり)として取り入れる
  • 1日の糖質摂取量を考慮して適量を食べる
  • 食前に食べて、他の食事の量を自然と減らす
  • 冷やして食べることでレジスタントスターチを増やす
  • 噛む回数を増やし、少量でも満足感を得られるようにする

糖質制限中でも焼き芋を上手に取り入れることで、ダイエットのストレスを軽減しながら、必要な栄養素を摂取することができます。

食べるタイミングで太りにくくするコツ

焼き芋は、食べるタイミングによって、太りやすさが変わってきます。

ダイエット中でも太りにくく焼き芋を楽しむためには、以下のようなタイミングを意識すると効果的です。

焼き芋を食べるベストなタイミング
  • 朝食時:1日の代謝を高め、エネルギーとして使われやすい
  • 昼食時:午後の活動エネルギーとして消費される
  • 運動前:効率的なエネルギー源として活用される
  • 間食(15時頃まで):夕食の食べ過ぎ防止に役立つ

朝食や昼食と一緒に食べることで、日中の活動でエネルギーとして消費されやすくなります。

特に朝食に焼き芋を取り入れると、1日のエネルギー代謝が活発になり、脂肪として蓄積されにくいというメリットがあります。

また、運動前の1〜2時間前に食べることで、運動のエネルギー源として効率よく使われます。

一方、避けたほうが良いタイミングとしては、就寝前の2〜3時間以内が挙げられます。

就寝前は身体の活動量が減少するため、摂取したエネルギーが消費されにくく、脂肪として蓄積されやすくなってしまいます。

置き換えダイエットに活用する方法

焼き芋は、その栄養価の高さと満腹感から、置き換えダイエットに活用する食材としても注目されています。

特に、夕食の一部や間食を焼き芋に置き換えることで、1日の総カロリー摂取量を減らしながら、必要な栄養素を補給することができます。

焼き芋を置き換えダイエットに活用する際の具体的な方法としては、以下のようなものがあります。

焼き芋を使った置き換えダイエット例
置き換え方法内容メリット
夕食の主食置き換えご飯やパンの代わりに中サイズの焼き芋を食べるカロリーダウン&食物繊維アップ
間食置き換えお菓子の代わりに小サイズの焼き芋を食べる空腹感を抑えながら栄養補給
部分置き換え夕食の量を減らし、小サイズの焼き芋を追加満腹感を維持しながら総カロリー減

特に効果的なのは、夕食の主食(ご飯やパン)を焼き芋に置き換える方法です。

例えば、白米茶碗1杯(約250kcal)を中サイズの焼き芋半分(約140kcal)に置き換えるだけで、約110kcalのカロリーダウンになります。

さらに、焼き芋には食物繊維が豊富に含まれているため、少量でも満腹感が得られやすく、自然と食べる量を減らすことができます。

ただし、置き換えダイエットを行う際には、タンパク質の摂取も重要です。

カロリーが気になる方におすすめの食べ方

さつまいも

焼き芋を美味しく楽しみながらも、カロリーを抑えて食べるための工夫や、おすすめの食べ方を紹介します。

皮ごと食べる?皮をむく?

焼き芋を食べる際、皮ごと食べるか皮をむくかで迷う方も多いでしょう。

結論から言うと、カロリーを抑えつつ栄養価を高めたいなら、皮ごと食べるのがおすすめです。

皮ごと食べるメリット
  • 食物繊維の摂取量アップ:皮には多くの食物繊維が含まれている
  • ポリフェノールの摂取:抗酸化作用で健康と美容をサポート
  • 整腸作用の向上:ヤラピンによる腸内環境の改善効果
  • ミネラル摂取量アップ:鉄分やカリウムなどのミネラルが豊富

さつまいもの皮には、身よりも多くの食物繊維やポリフェノール、ミネラルが含まれています。

特にポリフェノールの一種である「アントシアニン」は、抗酸化作用が高く、美容や老化防止に効果があるとされています。

皮には食物繊維が豊富なため、同じ量を食べても満腹感が増し、結果的に食べる量を減らせる可能性があります。

冷やして食べると太りにくい理由

焼き芋を冷やして食べることで、太りにくくなる効果が期待できます。

これには科学的な理由があり、体内での消化吸収の仕組みが関係しています。

冷やした焼き芋が太りにくい理由
  • カロリー吸収の低減:レジスタントスターチは通常のデンプンより消化されにくく、体に吸収されるカロリーが減少
  • 血糖値の緩やかな上昇:消化速度が遅いため、インスリンの急激な分泌が抑えられ、脂肪の蓄積を防ぐ
  • 脂肪燃焼の促進:短鎖脂肪酸の生成を増やし、脂肪の代謝を活性化
  • 満腹感の持続:消化に時間がかかるため、空腹感を感じにくく、食べ過ぎを防ぐ

先述したように、焼き芋を冷やすことで「レジスタントスターチ」という消化されにくいデンプンが増加します。

このレジスタントスターチが太りにくさに関係しており、以下のような理由が考えられます。

実際の研究でも、同じ量の食品でも、冷却・再加熱することでカロリー吸収率が約10%低下するという結果が報告されています。

つまり、焼き芋を食べた後に冷蔵庫で冷やし、翌日食べるというサイクルを作ることで、実質的なカロリー摂取量を減らせる可能性があるのです。

まとめ

さつまいも

焼き芋のカロリーと栄養価、ダイエットとの関係について詳しく見てきました。

焼き芋は甘くて美味しいだけでなく、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な栄養価の高い食品です。

カロリーは100gあたり約140kcalと、他の間食と比較するとヘルシーな部類に入ります。

焼き芋のカロリーと栄養のポイント
  • 焼き芋100gあたりのカロリーは約140kcalで、他の間食と比べて低カロリー
  • 食物繊維が豊富で、腸内環境の改善や便秘予防に効果的
  • ビタミンやミネラルが豊富で、免疫力向上や美肌効果も期待できる
  • 品種によってカロリーや糖度が異なり、シルクスイートは比較的低カロリー
  • 冷やすとレジスタントスターチが増え、太りにくく、血糖値の上昇も緩やかに

適切なタイミングと量を意識して、アレンジを加えながら食べることで、ダイエット中でも罪悪感なく焼き芋を楽しむことができます。

特に、朝食や運動前に食べたり、冷やして食べたりすることで、より効果的にカロリーコントロールができるでしょう。

編集部

編集部

焼き芋の自然な甘さと栄養価の高さを活かして、健康的な食生活に取り入れてみてください。