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TOP > マガジン > 飲料 > 紅茶に含まれるカフェイン量とは?コーヒーとの比較や含有量が多い飲み物を紹介!

紅茶を飲むときに、「カフェインはどれくらい含まれているの?」と気になったことはありませんか?

カフェインは、覚醒作用や集中力アップなどの効果が期待できる一方で、摂りすぎると睡眠の質に影響を与えることもあります。

そこで今回は、紅茶に含まれるカフェイン量や、気になるコーヒーとの比較、さらに摂取量の目安や健康への影響などについて詳しく解説します。

カフェインの摂取量を気にしている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

紅茶に含まれるカフェイン量とは?

紅茶に含まれるカフェイン量

ここからは、紅茶のカフェインの含有量について解説します。

紅茶に含まれるカフェイン量は紅茶の種類や淹れ方によって変わるため、飲むタイミングや体調に合わせた選び方をすることが大切です。

紅茶のカフェイン含有量は「100mlあたり約30mg」

紅茶には、100mlあたり約30mgのカフェインが含まれています。

紅茶の種類100mlあたりのカフェイン量1杯(240ml)あたりの
カフェイン量
一般的な紅茶(平均)30mg72mg
ダージリン32mg77mg
アッサム35mg84mg
アールグレイ28mg67mg
セイロン31mg74mg
※出典:米国農務省栄養データベース

ただし、茶葉の種類や抽出時間によってカフェインの含有量は変わるため、これは一概に言えることではありません。

たとえば、同じ紅茶でも、蒸らす時間が長いほどカフェインが多く抽出される傾向にあります。

抽出時間カフェイン抽出率100mlあたりのカフェイン量
1分約50%18-20mg
3分約75%28-30mg
5分約90%32-35mg
8分以上約100%35-40mg
※参考:英国栄養財団(BNF)

そのためカフェインの摂取量をコントロールしたい場合は、茶葉の種類や抽出時間を意識することが大切です。抽出温度も影響し、高温で抽出するとカフェインの溶出が最大化されることが複数の研究で確認されています。

飲む時間帯や体調に合わせて、紅茶の種類を選びましょう。

【比較】コーヒーと紅茶でカフェインが多いのはどっちなの?

コーヒー100mlには約60mgのカフェインが含まれており、紅茶のおよそ2倍の量になります。

飲み物の種類100mlあたりのカフェイン量1杯あたりのカフェイン量
エスプレッソ212mg63mg(30ml)
ドリップコーヒー60mg95mg(160ml)
インスタントコーヒー31mg62mg(200ml)
紅茶(ストレート)30mg48mg(160ml)
※出典:メイヨークリニック(2023年)

ただし、紅茶は抽出時間によってカフェイン量が変わるため、長時間蒸らすとコーヒーに近い量になることも。

紅茶によるカフェインの摂取量を気にする場合は、蒸らす時間を短くすることがおすすめです。

1〜2分程度の短時間抽出であれば、カフェイン量を100mlあたり約20mgまで抑えることができます。

編集部

編集部

「コーヒーだと少し強すぎると感じるけれど、カフェインの効果が欲しい」という方には、紅茶がちょうど良い選択肢となるでしょう。
特にアールグレイダージリンは風味が豊かでありながら、カフェイン量が控えめという特徴があります。

紅茶のカフェインが人体に与える効果とは?メリットとデメリットがある

紅茶のカフェインが人体に与える効果とは

紅茶に含まれるカフェインは、適量を摂取することで覚醒作用や脂肪燃焼効果が期待できます。

しかし、一方で摂りすぎると体調に悪影響を及ぼすことも。

カフェインのメリットとデメリットを理解し、上手に紅茶を楽しみましょう。

カフェインが人体に与えるメリット

まず、カフェインが人体に与える良い効果について解説します。

覚醒作用

カフェインには脳を活性化して、集中力を高める作用があります。

これは、カフェインがアデノシン受容体を阻害することで、眠気を誘発する神経伝達物質の働きを抑制するためです。

たとえば、朝の仕事前や勉強中に紅茶を飲むと、頭がスッキリして作業に集中しやすくなるでしょう。

適度なカフェイン摂取は、日中のパフォーマンス向上に役立ちます。

ただし、摂りすぎると逆に神経が高ぶることがあるため、摂取量には注意が必要です。

脂肪燃焼効果

カフェインには、体内の脂肪を分解してエネルギーとして活用しやすくする働きがあります。

体重理想的なカフェイン摂取量紅茶換算(240ml/杯)
50kg150-250mg約2-3杯
60kg180-300mg約2.5-4杯
70kg210-350mg約3-4.5杯
80kg240-400mg約3.5-5杯
※参考:メイヨークリニックFDA
編集部

編集部

そのため、運動前に紅茶を飲むと代謝が上がり脂肪燃焼が効率よく行われるでしょう。

実際に、スポーツ選手やダイエット中の人がカフェインを取り入れることが多いのも、この効果が理由のひとつ。

無理なく脂肪燃焼をサポートできる点が、カフェインの大きなメリットといえます。

利尿効果

カフェインには、腎臓の働きを活性化して体内の余分な水分を排出する作用があります。

そのため、むくみが気になるときやデトックスを意識しているときには、紅茶を飲むことがおすすめです。

また、長時間座って仕事をしているとどうしても体がむくみやすくなりますが、カフェインを含む飲み物を適度に摂ることで、スッキリすることがあります。

余分な水分を排出してくれるカフェインですが、必要な水分までも失ってしまわないよう、同時に水分補給を行うことを心がけましょう。

抗酸化作用と健康増進効果

紅茶にはカフェイン以外にも、ポリフェノールなどの抗酸化物質が豊富に含まれています

紅茶に含まれるポリフェノール類には強力な抗酸化作用があり、心血管疾患のリスク低減に寄与する可能性があることが示唆されています。

抗酸化物質紅茶での含有量主な健康効果
テアフラビン1杯あたり12-18mg抗炎症、抗がん
テアルビジン1杯あたり23-29mg血圧低下、コレステロール低減
カテキン類1杯あたり5-10mg免疫力向上、抗菌
ケルセチン1杯あたり2-3mgアレルギー緩和、抗酸化
※出典:米国農務省栄養データベース
編集部

編集部

たとえば、1日に3〜4杯の紅茶を習慣的に飲む人は、飲まない人と比較して心疾患リスクが低下する傾向にあります。

カフェインと多様な抗酸化物質の相乗効果により、このようなメリットが生まれるのです。

カフェインが人体に与えるデメリット

ここからは、紅茶に含まれるカフェインを摂取することによるデメリットについて解説します。

睡眠の質が下がる

カフェインには覚醒作用があるため、摂取すると眠気が抑えられて寝つきが悪くなることがあります

特に夜遅くに紅茶を飲むと、寝る時間になっても頭が冴えてしまい、なかなか眠れないことも。

カフェインの影響は数時間続くため、寝る3〜4時間前からは摂取を控えるのが理想的です

編集部

編集部

ぐっすりと眠るためにも、紅茶を飲むタイミングには気をつけましょう。夕方以降は、カフェインレスの紅茶やハーブティーなどを選ぶことをおすすめします。

心拍数が上がる

カフェインには、交感神経を刺激して心拍数を上げる作用があります。

そのため、カフェインに敏感な人が紅茶を飲むと、動悸を感じたり落ち着かなくなることがあるでしょう。

特に、緊張しているときにカフェインを摂ると、心臓がドキドキしやすくなる傾向にあります。

健康な人にとって大きな問題になることは少ないですが、心臓への負担を避けたい場合は、カフェイン量の少ない紅茶を選ぶことがおすすめです。

消化器に症状が出る

カフェインには胃酸の分泌を促進する作用があるため、空腹時に飲むと胃が荒れる可能性があります

そのため、胃が弱い人やストレスを感じやすい人は、胃痛や胸やけを起こしてしまう点に注意が必要です。

こうした影響を防ぐためには、空腹時を避けて食後に飲むか、ミルクを加えることで刺激を和らげるとよいでしょう。

取りすぎ注意!紅茶を通したカフェインの1日の摂取量目安

カフェインの1日の摂取量目安

紅茶を飲む際は、カフェインの摂取量を意識することが大切です。

カフェインの影響は年齢や体質によって異なるため、自分に合った適量を知っておくと安心できるでしょう。

以下に、さまざまな条件別のカフェイン摂取目安をまとめました。

条件摂取量紅茶換算(240ml/杯)
健康な大人1日400mg以下約5-6杯
妊娠中の女性1日200mg以下約2-3杯
授乳中の女性1日300mg以下約4杯
高血圧の人1日200mg以下約2-3杯
不安障害の人1日200mg以下約2-3杯
子ども(12-18歳)1日100mg以下約1-2杯
子ども(12歳未満)カフェイン摂取を避ける0杯
※出典:FDAEFSAメイヨークリニック

カフェインの摂取量はあくまで目安であり、体質や生活習慣によって適切な量は変わります。

特に、カフェインに敏感な方は、少量から試しながら自分に合った量を見極めることが大切です

編集部

編集部

無理のない範囲で調整しながら、紅茶を摂取してくださいね。
また、カフェインは蓄積しないため、日によって調整することも可能です。

紅茶を通したカフェイン摂取に関するQ&A

ここからは、紅茶に関して気になる点をQ&A形式で解説します。

ぜひ、紅茶をより安心して楽しむための参考にしてください。

紅茶は妊娠中に飲んでも大丈夫なの?

妊娠中でも、適量の紅茶であれば安心して飲むことができます

カフェインの過剰摂取は胎児の発育に影響を与える可能性があるため、1日あたり200mg以下に抑えることが推奨されています

紅茶1杯(240ml)には約48mgのカフェインが含まれているため、妊娠中は1日4杯以下が目安です。

カフェインが気になる場合は、デカフェ紅茶やハーブティーを取り入れるのもよいでしょう。

体調や赤ちゃんのことを考えながら、無理のない範囲で紅茶を楽しんでくださいね。

心配な場合は、担当の産科医に相談することをおすすめします。

紅茶は寝る前に飲んでもいいの?

就寝前に紅茶を飲むと、カフェインの覚醒作用によって寝つきが悪くなる可能性があります

紅茶には1杯あたり約48mgのカフェインが含まれており、摂取後3〜5時間は体内に影響が残るといわれています。

そのため、寝る3〜4時間前にはカフェインを含む飲み物を控えるのが理想的でしょう

どうしても紅茶を飲みたい場合は、カフェインレスの紅茶やノンカフェインのルイボスティーを選ぶのがおすすめです。

編集部

編集部

ノンカフェインティーは睡眠に影響を与えないだけでなく、リラックス効果を期待することもできます。

紅茶を飲むタイミングに気をつけながら、質の良い睡眠を心がけてくださいね。

紅茶以外にカフェインの含有量が多い飲み物とは?

カフェインは、紅茶以外のさまざまな飲み物にも含まれています。

特にカフェインを多く含む飲み物は、以下の通りです。

飲み物100mlあたりの
カフェイン含有量
一般的な1杯あたりの量
エスプレッソ212mg63mg(30ml)
玉露茶160mg160mg(100ml)
エナジードリンク80mg160mg(200ml)
ドリップコーヒー60mg95mg(160ml)
インスタントコーヒー31mg62mg(200ml)
煎茶20mg30mg(150ml)
ウーロン茶20mg30mg(150ml)
コーラ10mg35mg(350ml)
※出典:メイヨークリニック米国農務省

カフェインの含有量は飲み物によって大きく異なるため、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

カフェインの摂取量が気になる場合は、カフェインが少ない飲み物も積極的に取り入れるとよいでしょう。

カフェインを控えたいときにおすすめな含有量が少ない飲み物とは?

カフェインを控えたいときは、カフェインレスの飲み物を選ぶことが大切です。

カフェインの含有量が少ない飲み物は、以下の通りです。

飲み物100mlあたりの
カフェイン含有量
1杯あたりの量
ルイボスティー0mg0mg(すべての量)
カモミールティー0mg0mg(すべての量)
たんぽぽコーヒー0mg0mg(すべての量)
麦茶0mg0mg(すべての量)
デカフェコーヒー2-5mg4-10mg(200ml)
デカフェ紅茶1-3mg2-7mg(240ml)
ほうじ茶10mg15mg(150ml)
玄米茶10mg15mg(150ml)
※出典:英国栄養財団メイヨークリニック

カフェインを極力控えたい場合は、ルイボスティーや麦茶のような完全ノンカフェインの飲み物を選ぶとよいでしょう。

玄米茶やほうじ茶、デカフェ紅茶は微量のカフェインを含みますが、緑茶や紅茶に比べると少なく、就寝前でも飲みやすい点が特徴です。

これらの飲み物は含まれるカフェイン量が少ないため、カフェインに敏感な人でも比較的安心して飲むことができます。

カフェイン量が少ない紅茶の種類とは?反対に多い種類はどれなの?

カフェイン量が少ない紅茶の種類とは

ここからは、紅茶の種類ごとにそのカフェイン量について詳しく解説します。

カフェイン量が少ない紅茶の種類

カフェインを控えたいときは、発酵度が高い紅茶や特定の加工を施した紅茶を選ぶことがおすすめです。

カフェイン量が少ない紅茶の種類は、以下の通りです。

  • デカフェ紅茶(1-3mg/100ml)
  • ダージリン セカンドフラッシュ(25-28mg/100ml)
  • アールグレイ(24-28mg/100ml)
  • ラプサンスーチョン(22-26mg/100ml)

デカフェ紅茶はカフェインの約97〜99%が除去されているため、妊娠中や就寝前でも安心して飲むことができます。

編集部

編集部

カフェインの摂取を抑えつつ紅茶の風味を楽しみたい方は、これらの紅茶をうまく取り入れてみてください。
最近では品質の高いデカフェ紅茶も増えており、本格的な味わいを楽しめるようになっています。

カフェイン量が多い紅茶の種類

ファーストフラッシュ(春摘み)やCTC製法(茶葉を細かくつぶす方法)の紅茶は、カフェイン量が多い傾向にあります。

特にカフェインを多く含む紅茶の種類は、以下の通りです。

  • アッサムCTC(35-40mg/100ml)
  • セイロン ウバ(33-38mg/100ml)
  • ダージリン ファーストフラッシュ(32-36mg/100ml)
  • イングリッシュブレックファスト(30-35mg/100ml)

アッサムCTCやイングリッシュブレックファストは、茶葉の種類自体のカフェイン含有量の高さと、加工方法による抽出効率の良さが相まり、カフェインが抽出されやすい点が特徴です。

またダージリンのファーストフラッシュやウバ紅茶は、若い茶葉を使用しているため、比較的カフェイン含有量が高めになります。

目覚めの一杯として頭をスッキリさせたいときや集中したいときには、こうした紅茶を取り入れるとよいでしょう。

紅茶のカフェインを効果的に抑える方法

紅茶のカフェインを抑えたい場合は、いくつかの淹れ方や工夫で摂取量をコントロールすることができます。

  • 短時間抽出法:茶葉を30秒〜1分程度の短い時間で抽出することで、カフェイン量を減らすことができます。カフェインは抽出の早い段階で溶け出すため、完全に抽出されないわけではありません。
  • 冷水抽出法:冷水での抽出はカフェインの溶出が少なくなります。冷蔵庫で一晩かけてゆっくり抽出する水出し紅茶は、カフェイン量が通常の半分程度になるとされています。
  • 二度目の抽出を楽しむ:一度目の抽出で大部分のカフェインが溶け出すため、同じ茶葉で二度目に淹れた紅茶はカフェイン量が40〜60%程度減少します。
  • 茶葉の量を減らす:茶葉の量を推奨量より少なめにすることで、カフェイン摂取量を抑えることができます。
  • ミルクを追加する:ミルクのタンパク質がカフェインの吸収を緩やかにするため、ミルクティーにすることで急激なカフェインの影響を抑えることができます。

これらの方法を取り入れることで、紅茶を楽しみながらもカフェイン摂取量をコントロールすることができます。

編集部

編集部

カフェインの影響は個人差が大きいため、自分の体調や反応を観察しながら、最適な紅茶の楽しみ方を見つけていくとよいでしょう。

まとめ

今回は、紅茶に含まれるカフェイン量やその影響について解説しました。

紅茶は種類や製法によってカフェイン量が異なるため、体調やシーンに合わせた選び方が大切です。

紅茶には、カフェイン以外にもポリフェノールなどの健康に良い成分が含まれています。

適切な量を適切なタイミングで摂取することで、紅茶の持つ様々な効能を最大限に活かすことができるでしょう。

編集部

編集部

紅茶の多様な世界を知ることで、より豊かなティータイムを楽しめるようになります。ぜひこの記事の情報を参考に、あなたに合った紅茶ライフを見つけてみてください!